かこさとしさん講演会にいったぞ!

こんばんは。よいこのみなさん!
めがねックスです。


この前、東京、お台場の日本科学未来館加古里子かこさとし)さんの講演会に行ってきました。
加古さんは84歳、60年近く児童文化にかかわる活動をされ、紙芝居や絵本などの作品は550点(!)を超えるそうです。

かこさとしさん)
代表作としてまず思いつくのは、『だるまちゃんとてんぐちゃん』などのだるまちゃんシリーズ。最新作は『だるまちゃんとやまんめちゃん』よ。
『カラスのパンやさん』『どろぼうがっこう』『マトリョーシカちゃん』『むしばミュータンスのぼうけん』『ことばのべんきょう』シリーズとか。
あ、知っとるっていうのあるでしょ。
お父さん、お母さんも、加古さんの作品で育った方多いですよね。
ここ10年間は体調がすぐれず、公の場への登場を控えておられたそうですが、未来館スタッフの熱心なオファーにより、実現した幻の講演会でした。
日本科学未来館スタッフのみなさんへこの場を借りて敬意を表したいと思います!こども未来館も、その気持ちに追いつけるようにしなくては!



講演は「こどものみらい みらいのこども」と題し、これから未来を担う子どもたちに向けての、加古さんからの熱いメッセージでした。
高齢ながら、登場した加古さんは、早速上着を脱がれ、椅子にはほとんど座られず、はつらつとされ、声にも張りがあり、子どもたちとの対話をとても楽しみにされて
いたように見えました。
お話の内容は、とても加古さんらしく純粋で、筋がピーンと通った、それでいて、子どもに伝わりやすいよう的を得たもの(絵本作家!)でした。
配布された資料は、加古さんの直筆コピーでしたよ!
私のとても共感できる内容で、心を揺さぶるものがありましたので、ちょっと長いですがここで紹介したいと思います。



かこさとしさんからきみたちへ---(抜粋byめがねックス)


「こどものみらい みらいのこども」


こどもとはみらいにいきるもの。
みらいにいきるいのちがこどもたち。
そのみらいのとびらをひらくには
すこやかなからだとこころ、そして
かしこいかんがえとちえを
もつことがひつようになります。
そのひみつの3つのカギをおつたえしましょう。
(かこさんらしい言い回し、ワクワクしますね〜。めがねックス注)


その1 そとあそびをすること。
ひかりとかぜのなか、ともだちと
かけまわり、ふざけたり、さわいだり
するあいだに、からだとこころが
そだち、のびてゆきます。


その2 ほんをよむことと、ことばを
ただしくたくみにつかうようつとめること。


・すきなこと、とくいなことをしっかり
しらべ、なんねんかかってもついきゅうする。


・きにいったことばやぶんしょうを
こえをだしてよみ(「それも、ろうろうとしてやるんだ!」byかこ)、
ほかのひとに
うまくつたわるよう、よみかたをくふうする。


・あまりすきでないことも、おとなになると
ひつようになるから、としょかんのかかりのひと
などにきいて、やさしくかいてあるほんで
べんきょうする。


その3 すんでいるうちのおてつだいをすること。


じぶんでできることをみつけて
おこないます。そしてすこしづつ
やりかたやつかうものをくふうして
ゆきましょう。
わがやを、そのひとりで
あるじぶんのちからで
じぶんのはたらきで
よくしたり、きれいに
してゆくことは、
だれからもほめられなく
ても、みらいのための
しゃかいにやくだつしごとの
いちばんよいれんしゅうです。
(これが「周りの状況を判断し、自分が何をしたらいいかを考え、それを実行に移す」ことの練習になるそうです:めがねックス注)

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かこさんは、戦前生まれで、戦争中は、軍人を目指して体の鍛錬を一生懸命されたそうです。
結局戦争に行くことはなかったそうですが、その経験をいまだに悔やんでおられ、アジア諸国を訪問されるときの第一声は謝罪から入られるそうです。
この幼い頃の苦い思い出を終生背負っておられ、子どもたちに、かこさんが軍人を目指したように、誤った選択をしなくてすむよう、「かしこくてすばらしいこ」になってほしいとの一心で、60年近くにわたる創作活動をされてこられたそうです。
その気持ちが原動力となり続け、あれだけたくさんの創作活動をされてこられたこと、元気をふり絞って公の場に登場していただいたことが、とてもとても印象的で、心が震えました。


もし、東京へ行くことがあったら、お台場へ行ってみてください。
かこさんの展示(無料!)は、5月10日までやっているそうです。

科学者、絵本作家(科学絵本の大御所)という立場から、子どもたちへのメッセージ、未来を捉える視点を紹介してくれています。
↓要チェック!
http://www.miraikan.jst.go.jp/sp/yourfuture/
また、この展示は今後、巡回展で全国を回るそうです。
近くにくるといいな。


実は、私めがねックスは、3月末でこども未来館から異動になってしまい、他の職場に行くことになりました。
ここにこでは、いろんな子どもたちや大人の方がたにめぐり合え、いい思い出ができました。
また、今後の仕事、生活がとても楽しくなるような、もっと発展しそうな経験をつむことができました。
みなさん、たいへんお世話になりましてありがとうございました。

でも、私の後任に、すてきなお兄さんが来ますので、ごあんしんを!
まだ、ハンドルネームは決まっていませんが、近々こちらに登場してくれると思います。
おたのしみに!
(めがねックス)